腹腔鏡手術・ロボット支援手術

laparoscopic

当科では、子宮体癌、子宮頸癌の患者様に対して、
適応がある方へは積極的に低侵襲の手術である内視鏡を用いた
腹腔鏡下手術とロボット支援下手術を行っております。

対象となる疾患について

現在、当科で行っております子宮体癌、子宮頸癌に対しての腹腔鏡下手術とロボット支援下手術は下記です。
(良性疾患に対する腹腔鏡手術も積極的に施行しております)

疾患名 条件 手術名
子宮体癌 IA期:類内膜癌Grade1または2 ロボット支援下手術、または腹腔鏡手術
子宮体癌 IA期:類内膜腺癌Grade3、特殊型(漿液性癌、明細胞癌、がん肉腫等)
IB期:全ての組織型、II期:全ての組織型
腹腔鏡手術(傍大動脈リンパ節郭清術)
子宮頸癌 IA2〜IIA期:腫瘍径2cm未満 腹腔鏡手術(広汎子宮全摘出術)

横にスライドしてご覧ください。

*当教室は、保険診療下で手術を受けていただくことが可能な認定施設です。

腹腔鏡下手術と
ロボット支援下手術のメリット

開腹手術と比較した最大のメリットはやはり手術の際の創部が小さいことでしょう。
それにより術後の創部痛や癒着、手術中の出血量が軽減されます。上記に創部の違い、入院期間の違いを記します。
ご参考にされてください。

安全に手術を
受けていただくために

高難度の手術である腹腔鏡下手術とロボット支援下手術を行い際に、我々が最も重要視しているのは安全かつ正確な手術をご提供することです。
腹腔鏡下手術とロボット支援下手術では、15~18度に手術台を傾けた頭低位での手術となるため、頭に脳動脈瘤や眼に緑内障を合併されている場合にはお勧めできません。当科では本手術を施行する前に関連各科と連携してこれらの合併症がないことを確認し安全に手術を提供できるようにしております。

子宮頸癌や子宮体癌においては、腹腔内再発を予防するために、術中に癌細胞が腹腔内に飛散しないようにすることが大切です。当科では日本産科婦人科学会、日本婦人科腫瘍学会の方針に従って、手術前後における腫瘍飛散防止処置を遵守しております。(子宮頸癌:子宮頸癌を封じ込める摘出前の腟縫合の実施、術中に子宮操作器具の使用をしない。術開始後の卵管閉鎖。子宮体癌:子宮頸部の閉鎖、術中に子宮操作器具の使用をしない。術開始後の卵管閉鎖etc)

当教室には内視鏡手術のスペシャリストである内視鏡技術認定医、ロボット支援手術施行資格術者が複数在籍しており、大学病院含めて複数の関連病院が日本産科婦人科内視鏡学会 認定研修施設、日本婦人科腫瘍学会 指定修練施設に認定されております。これにより、患者様に安心して高難度の腹腔鏡下手術とロボット支援下手術が受けていただく体制が整っております。

これからの方針

当教室は、これからも患者様に優しい低侵襲の子宮頸癌・子宮体癌に対する内視鏡の低侵襲手術を追求して参ります。
これらの進行期、組織型の方で腹腔鏡下手術・ロボット支援下手術をご希望される方はまずは婦人科外来(連絡先下記)までお問い合わせください。

上記手術のお問い合わせ先 [久留米大学病院婦人科外来]
電話番号:0942-31-7620
(内視鏡手術担当者:津田尚武まで)